相談「自己肯定感が低いです。どうしたらいいですか?」の対策

相談「自己肯定感が低いです。どうしたらいいですか?」の対策

どうも、だいち(@spountant)です。

このページでは以下の相談に、科学的な観点から答えていこうと思う。

自己肯定感が低くなって意欲が失せてしまうことがあって困っています。確固とした自分がないのがいけないんでしょうか。自尊心を高めるにはどうしたらいいですか?

本記事の内容▼

  • 自己肯定感が低い原因
  • 「自分と小さな約束をして、それを必ず毎日行う」ことで自己肯定感を回復させる
  • 小さな習慣がむずかしい理由

動画でも解説している。

 

自己肯定感が低い原因

自己肯定感が低いのは、基本的に過去のできごとや経験に原因があると考えられる。

  • 自己肯定感が高い状態→自分ならできる
  • 自己肯定感が低い状態→自分はどうせできない

過去の成功体験や努力がきちんと実った経験があれば、自己肯定感は高くなり、何をしてもうまくいかなかった経験などが多いと自己肯定感は低くなる可能性が高い。

 

自己肯定感を高める方法は「自分と小さな約束をして、それを必ず毎日行う」

「自分はどうせできない」の裏には、「自分が決意したところで達成できるはずがない」という感覚があると思う。

なので自己肯定感を高める現実的な方法は、「自分と小さな約束をして、それを必ず毎日行う」ことだ。

たとえば、以下のようなもの。

  • 毎日靴をそろえる
  • 毎日掃除機をかける
  • 毎朝早起きをする

これは認知行動療法でも認められている方法で、実際引きこもりの人に対して「自分と小さな約束をして、それを必ず毎日行う」ことを推奨することがある。

自分との約束を守りつづけることで、少しずつ精神が整ってきて、生活リズムが整っていく。

靴をそろえたり、掃除機をかけたりという、小さなことを蔑ろにして「まぁいいや」で済ませてしまうのではなく、そのような小さなことだからこそきちんと丁寧に実行する。

そうしてハードルの低いことに対して自分を律することができると、結果として自己コントロール力が高まってくる。

小さな約束を守りつづけることで、「自分が決意したところで達成できるはずがない」という考えをくつがえしていける。

 

「毎日やる」という小さな習慣はむずかしい

とはいえ、小さな習慣を毎日行うことは、決して簡単なことではない。

よく「絶対に実行できるくらい簡単なことをまず習慣化しましょう」といわれるが、それがむずかしいのだ。

自分も「毎日一歩だけでも外に出る」という習慣でさえ実行できなかった経験がある。

どれだけ約束を小さくしたとしても、習慣化のメカニズムを知ることなしには習慣化はむずかしいままだろう。

 

習慣化には「報酬」が欠かせない

佐々木正悟さん著の「やめられなくなる、小さな習慣」によると、習慣化にかんしては「報酬」の存在は欠かせない。

それがたとえどんなに小さな習慣であっても、だ。

同書では「スキナーの実験箱」のお話が出てきて、その内容は以前ツイートしたことがある▼

レバーを倒せばチーズが出てくる装置があって、ネズミはそのレバーを倒せばチーズが出てくることを学習する。

そうしてレバーを倒すことは習慣になるのだが、「習慣化できるネズミもいれば、習慣化できないネズミもいる」、ではない。

性格や意志の強さは関係なく、自然と習慣化するのだ。

できるできないの問題ではなく、習慣化するのだ。

 

小さな約束を毎日行うための方法

あらためていうと、習慣のメカニズムは以下のとおりとなる。

  1. 習慣のスイッチ
  2. 報酬を得るための行動(スキル)
  3. 報酬

先ほどのネズミの例でいうと▼

  1. 習慣のスイッチは「レバーを見ること」
  2. 報酬を得るための行動は「レバーを倒す」
  3. 報酬は「チーズ」

靴をそろえることでいうと▼

  1. 習慣のスイッチは「家に帰ってくること」
  2. 報酬を得るための行動は「靴をそろえる」
  3. 報酬は「有能感」

有能感のような内発的な「報酬(3)」は、「行動(2)」の技術が磨かれることによっても向上する。

たとえば靴をいかに完璧にそろえるかだったり、筋トレでいかに重たい重量を扱えるかだったり。

このように「行動(2)」の技術的側面に着目すると、それを磨く自体が「報酬(3)」になるので、「行動(2)」が習慣化されやすい。

その小さな習慣がマスターできたら、一段上の習慣に挑戦し、ひとつレベルの上の技術が磨かれてくると、さらに有能感は高まる。

 

「習慣のスイッチ(1)」と「報酬を得るための行動(2)」をセットで行う「If-Then(イフゼン)プランニング」

「スイッチ(1)」が入った瞬間に、「行動(2)」を確実に起こせるように、これらをあらかじめセットにしてルール化しておくのが「If-Then(イフゼン)プランニング」という手法だ。

Ifがスイッチ、Thenが行動を指す。

すなわち「Aが起きたら、Bを実行する」というルールを決めること。

たとえば、

  • 帰ってきたら、靴をそろえる
  • 晩ごはんの準備ができたら、筋トレをする
  • 12時までに原稿が書きあがっていなかったら、ほかのことを後回しにして最優先で取り組む

このようなルールを決めておくことがIf-Thenプランニングなのだが、ニューヨーク大学の94件のデータを精査したメタ分析によると、効果量は0.65。

これほどのスコアを出した手法はなかなかないらしく、かなり優秀とのことだ。

 

「自己肯定感が低いです。どうしたらいいですか?」の対策まとめ

  • 自己肯定感を高めるために、自分と小さな約束をしてそれを必ず毎日行う
  • どんな小さな習慣化にも「報酬」は欠かせない
  • 習慣化は「習慣のスイッチ(1)」→「報酬を得るための行動(2)」→「報酬(3)」で1セット
  • If-Thenプランニングで、「習慣のスイッチ(1)」から「報酬を得るための行動(2)」までをセットで行うルールを決めておく

少しずつ自分との約束を果たしていくことで、「自分は自分で決意したことを達成できる能力がある」という感覚が養われていくはずだ。