クラウドファンディングで5,740,110円を集め成功するまでに辿った道のり【企業の事例】

クラウドファンディングで5,740,110円を集め成功するまでに辿った道のり【企業の事例】

どうも、だいち(@spountant)です。

2019/06/28に、弊社で開発した「TaskChute Cloud(タスクシュートクラウド)」というタスク管理ツールをアプリ化するため、クラウドファンディングを立ち上げた。

人生を救ってくれた最強の時間管理術「タスクシュート時間術」をもっと世に広めたい

  • 目標金額:4,396,000円
  • 期間:6/28~7/31

正直はじめたてのころは「400万円はちょっと厳しいかもな……」と思っていたのだが、最終日の前日にsuccessし、最終的な結果は以下のとおりとなった。

TaskChute Cloudクラウドファンディングの最終結果

  • 総支援額:5,740,110円
  • パトロン数:602人
  • 達成率:130%

当プロジェクトの最後の怒涛の追い上げは、目を見張るものがあった。

このページでは、500万円規模のクラウドファンディングを成功させるために、どのような準備をしてきて、どのような工夫を凝らしたのかを備忘録として残していく。

目次を見ると全体像が見えやすいと思う▼

 

クラウドファンディング準備期間:2019/3/4 ~ 6/28

まずはクラウドファンディングの準備期間のお話だ。

準備の時点で「クラウドファンディングが成功するか失敗するか」はある程度決まる。

そしてこれまでの経験と知識から、「準備期間でこれは大事だったな」ということだけをピックアップしてみた。

  • チームでリターンを準備した
  • 目標金額の設定の仕方
  • クラウドファンディングを盛り上げるための事前の仕込み

 

準備期間1:チームでリターンを準備した

リターンの種類は何でも良くて、プロジェクトと関係ないことでも問題ない。

リターンで覚えておきたいことは以下のとおり。

  • 「感謝のメッセージを送ります」という実質中身のないリターンもあった方が良い
  • プロジェクトと直接関係の深いリターンは支援が入りやすい
  • 高額リターンを必ず用意しておく
  • 日程調整が必要なリターンはあらかじめ日付を指定したほうがスムーズ

詳しくは以下の記事にまとめた。

関連記事:クラウドファンディングのリターン設計のコツ【個人の事例付き】

そして規模にもよるが、1人で何でもかんでもやろうとするのではなくて、チームで動くほうがプロジェクトのエネルギーは確実に高まる。

実際の自分たちの動き方は、以下の記事に詳しく残している。要約すると以下のとおり。

  • 意思決定をする権利は、だれもが持てるように
  • 裏で進めない。隠しごとをしない
  • 人それぞれに得意なこと、得意なタイミングがあることを心に留めておく
  • チームメンバーを信じる

関連記事:チームでプロジェクトを円滑に進めるときに大切にしたいこと

結局「信頼関係がいちばん大事だったなぁ」と、今になって思う。

 

準備期間2:目標金額の設定の仕方

目標金額の設定の仕方にも2種類ある。

  1. 必要な金額をそのまま目標金額にする
  2. 必要な金額より、あえて低めに目標金額を設定する

前者のメリットは、「プロジェクトを成功させたら、必要な金額が確実に調達できること」「理由の説明がしやすいこと」

後者のメリットは、「プロジェクトの伸び率が見えやすくなること」

詳細は以下の記事にまとめた。

関連記事:クラウドファンディングの目標金額の設定で知っておきたい2パターン

 

準備期間3:クラウドファンディングを盛り上げるための事前の仕込み

クラウドファンディングは公開した瞬間から盛り上げるのではなく、事前に盛り上がるための土台をつくっておくことが重要だ。

事前準備のときにカギとなるのは以下のとおり。

  • 協力者を集めて、盛り上がりを大きくする
  • 事前の告知をして、支援者の心の準備を済ませてもらう
  • チーム内で「達成に対する確信感」があるかどうかで成否が決まる

詳しくは以下の記事にまとめた。

関連記事:成功したクラウドファンディングで準備期間にやったことチェックリスト

 

クラウドファンディング開始。スタートダッシュ期間:6/28~7/1

3か月間かけて準備してきたクラウドファンディング。

ドキドキしながら、チームのみんなが見守っているなか「公開する」ボタンを押した。

クラウドファンディングは、とにかく最初の5日間が勝負で、その期間のうちに達成率20%を超えなかったプロジェクトは、ほぼほぼ成功しないといわれることがある。

あまりにも達成率が低いプロジェクトを見ると、以下のような感じになるのは想像に難くないだろう。

  • 「このプロジェクトはみんな支援していないんだな(私も支援しないでおこう)」という気持ちになる
  • 「本当にこのクラウドファンディングを支援していいのか」という信用度を得られていない状態がつづく

なのでスタートダッシュのときに我々が行った策は、あらゆる手段を使ってとにかく一斉に拡散することだった。

  • ブログ
  • Twitter
  • Facebook
  • メルマガ
  • YouTube

使えるものはすべて使って周知する。

みんなでタイミングを合わせて周知することで、”盛り上がっている感“を出す工夫をした。

当クラウドファンディングは最初の5日間で達成率30%に到達し、最初の関門はなんとか突破できた。

 

どうしても訪れる中だるみ期間:7/2 ~ 7/25

7/2(開始から5日目)のツイート▼

7/12(開始から15日目)のツイート▼

7/18(開始から21日目)のツイート▼

7/2(開始から5日目)から7/18(開始から21日目)までの約2週間のあいだの変化は以下のとおりだった。

  • 総支援額:1,328,000円→1,748,000円(全体の7.3%の増加)
  • パトロン数:71人→124人(全体の8.8%の増加)
  • 達成率:30%→39%
TaskChute CloudクラウドファンディングのPVグラフ
7/25(残り7日)時点のPVグラフ

数値を見ても、グラフを見てもわかるとおり、中間の期間は大きく伸びない。

中だるみの期間があることをあらかじめ頭に入れておこう。

ここであまりにもプッシュしすぎると、支援が増えないどころか、当クラウドファンディングに興味がない人に嫌がられる可能性がある。

なので告知するにしても、以下のような節目が来たときくらいにしておくのが無難だと思う。

  • 達成率が「10%」単位で更新されたとき
  • パトロン数が「50人」もしくは「100人」単位で更新されたとき
  • 総支援額が「10万円」もしくは「100万円」単位で更新されたとき

支援者が休みなので、プロジェクトの起案者も休み。そういう期間なのだ。

自分もここでは静観のような形で、盛り上がりの時期が来るのをただただ待った。

必要な心構えとしては「焦らないこと」くらいだろう。

次に盛り上がるのはおそらく最後の3日間なので、そこまで我慢すればいい。

最後は絶対に伸びると信じて、この時期は仕込めることをたんたんと行うのが吉だ。

この期間に自分たちが実際に行った策は以下のとおり。

  • 節目で活動報告を更新する
  • 追加リターンでできることはないかを検討する
  • プロジェクトを周知するために、いろんなところに足を運ぶ
  • できるだけ個別にお礼をする
  • 最後の盛り上げ期間に合わせて準備を行う

ここから先で中だるみ期間に行った施策を詳しく見ていく。

 

中だるみ期間に行ったこと1:追加リターン投下:7/19

募集終了まで残り11日(3分の2が経過したくらい)の時点で、追加リターンを出した。

盛り下がってきているタイミングでこのような新しいイベントがあると、告知もしやすい。

そして蓋を開けてみれば、追加リターンとして出した「タスクシュート時間術の解説動画+電子書籍」がいちばん売れたリターンとなった。人数にして195人。

何かしらの講座に参加できる権利より、個別に話せる権利より、動画やテキストのほうが気軽に支援できるのだろうと思われる。

 

中だるみ期間に行ったこと2:これまでのお客さまにメール:7/25

クラウドファンディング終了まで残りちょうど1週間という時点で、これまで弊社の商品を買ってくれたことのある人たちのメールアドレス(700人超)を引っ張り出してきて、「応援してくれませんか?」と素直にお願いしてみた。

このように何かできないかと考え尽くす。やれることを見つけてやる。届ける工夫を最後まであきらめずにやり切る。

この姿勢を忘れてはならないなと思う。

 

募集終了まで残り5日の時点で達成率55%:7/27

大手クラウドファンディング会社Ready forの調べによると、以下のようなデータがあるらしい。

掲載終了5日前までに目標金額に対して50%の支援が集まっていた場合そのプロジェクトの成功率は約90%

Ready forより

だから中だるみ期間は、残り5日までに達成率50%を超えることを目標にすればいい。

しかしこの調査に対して、半信半疑のところもあったなと思う。

50%ってあと200万円集めないといけないんだよ……?90%成功するってそんなことある?おれたちのプロジェクトは金額的に当てはまらないんじゃない?

残り5日の時点で残り「1,997,000円」を集めなくてはならない状況だったので、チーム内で少し”負けムード“が感じられないこともなかった。

でもまだ大丈夫。

まだ支援が入らなくて当たり前なのだ。

諦めるには早すぎるし、まだ慌てるような時間じゃない。

「絶対に最後に伸びるのは間違いないので、最後の盛り上げのためにできることを今やろう」

そういう気持ちだった。

 

勝負は「最後の残り2日」だと思っていた:7/29(残り3日時点)

7/29(月)11:00のツイート▼

クラウドファンディング残り3日。日付は7/29(月)。

自分的には、7/30(火)と7/31(水)が勝負だろうと思っていた。

しかし、「ラストスパートの伸び」は予想より一日早くやってきた。

7/29(月)21:00のツイート▼

このまま寝てしまったのだが、朝起きたらすごいことになっていた……

 

たった24時間で目標金額の38%が集まった:7/30(残り2日時点)

7/30(火)。目覚めてすぐCAMPFIREにログインする。

そして支援状況を見て、一気に目が覚めた。

以下7/30(火)朝9:00のツイート▼

「24時間以内に84人からの支援がありました」はすごすぎる……

完全に勢いづいた当プロジェクトは、快進撃をつづけた。

 

達成してもなお、最終日で目標金額の28%集まる:7/31(最終日)

最後の最後の1分1秒まで、勢いは止まらなかった。

最初と最後が伸びることは知っていた。が、これほどまでとは思わなかった。

https://twitter.com/Tapioka_coffee/status/1156231885615321094

https://twitter.com/kentaro_jp/status/1156573562481905664

 

クラウドファンディングを終えて

こてんさんのお祝いメッセージ
こてんさんのお祝いメッセージ

達成したときは「よっしゃぁあぁぁああ!!!」という激しい嬉しさより、「やっと終わった……」という安堵のほうが大きかった。

クラウドファンディングは始めるときがとにかく恐い。今回もそうだった。

それはクラウドファンディングが”これまでの信頼をお金にする装置“にすぎないからだと思う。

「これまでの信頼を可視化して、それで支援が集まらなかったらどうしよう……」

このような不安がずっと付きまとっていたし、失敗したときの周りの目も想像してしまったが、それでもなおチャレンジしてみたら、思った以上の結果になった。

泥臭くできることはすべて行い、でも丁寧に心を込めて一人ひとりに感謝をする。

プライドを捨て、最後まで希望を捨てない。

クラウドファンディングのコツはそんなところにある気がする。