どうも、スポーツ健康科学部卒のだいち(@spountant)です。
食事や栄養に関する本で1冊おすすめするとしたら、間違いなく津川友介著の「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を選ぶだろう。
本書ではどの食事が良くて、どの食事が悪いかを明確に示してくれているので、これからの食生活をどう見直せばいいかが明らかになる。
このページでは、本書で紹介されている科学的根拠に基づいた究極の食事法を要約して紹介していく。
目次
エビデンスレベルが高い、健康に良い食事5つ
エビデンスにはレベルがあり、研究方法によって、そのデータはどの程度信頼できるものなのかが変わってくる。
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」で紹介されている5つの究極の食事は、エビデンスレベルが十分に高いものだけを厳選して紹介してくれており、具体的には以下のとおりだ。
- 魚
- 野菜・果物
- 茶色い炭水化物
- オリーブオイル
- ナッツ類
1.魚
ある研究では、1日60gの魚を食べている人は、魚をまったく食べていない人と比べて12%死亡率が低いと報告された。
また魚を多く食べる人は、心筋梗塞のリスク、乳がん、大腸がん、肺がんになるリスクが下がることが明らかとなっている。
毎日少しずつでいいので魚を食べておくと、健康にとってよい影響を与えるだろう。
2.野菜・果物
野菜・果物をたくさん食べているグループは、心筋梗塞や脳卒中で死亡する確率が下がり、糖尿病の発症率も下がることが報告されている。
そして果物の中でも、ブルーベリーやブドウを食べている人ほど、特に糖尿病のリスクが低いことがわかっている。
それ以外にもリンゴ、洋ナシ、グレープフルーツ、バナナは糖尿病のリスクを有意に下げたが、メロンは糖尿病のリスクを有意に上昇させた。
野菜・果物は1日5単位食べられるとよいとされている。野菜でいうと小皿1杯、果物でいうとバナナなら1/2本、リンゴなら小玉1つが1単位だ。
3.茶色い炭水化物
茶色い炭水化物とは、玄米や全粒粉パンなどを指す。
玄米をたくさん食べているグループは、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病のリスクが下がることが明らかになった。
茶色い炭水化物は食物繊維が豊富に含まれているので、便秘を予防する働きもあるといわれている。
4.オリーブオイル
オリーブオイルは地中海食によく含まれている。
地中海食とオリーブオイルの摂取量を増やしたグループは、低脂肪食群と比べて、脳卒中や動脈硬化によって死亡する確率が30%低かった。
5.ナッツ類
ナッツもオリーブオイル同様、地中海食によく含まれている食べ物だ。
アーモンド、クルミ、カシューナッツ、ピーナッツがナッツ類に該当する。
地中海食とナッツの摂取量を増やしたグループは、低脂肪食群と比べて、脳卒中や動脈硬化によって死亡する確率が28%低かった。
ピーナッツは安価に手に入るので、もしナッツ類を増やそうと思ったらピーナッツから始めてみるといいだろう。
エビデンスレベルが高い、健康に悪い食事2つ
ここまで健康に良い食事を紹介してきたが、逆に食べないほうがいい食事も紹介されている。
以下の2つは高いエビデンスレベルによって、健康に害を及ぼすとされている食事である。
- 赤い肉・加工肉
- 白い炭水化物
1.赤い肉・加工肉
赤い肉とは牛肉や豚肉を指し、加工肉とはソーセージ、ハム、ベーコンなどを指す。
赤い肉を多く食べるグループは、脳卒中のリスクが有意に高く、大腸がんのリスクも高まることが明らかになった。
また加工肉を多く食べるグループは、全死亡率、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による死亡率、がんによる死亡率がいずれも上昇することが明らかになっている。
ジョン.J レイティら著の「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」では、赤い肉は昔から食べていたもので人間の体に馴染むものであると紹介されていた。
さらに現代の赤い肉はトウモロコシなど偏ったものばかりを食べさせられて育った肉ばかりなので、人間の体に合わないこともムリはないが、自然のなかでいろんな植物を食べてきた肉なら健康によい可能性があることを説明している。
2.白い炭水化物
白米、パン、じゃがいもなどの白い炭水化物は糖尿病のリスクを高めるだけでなく、脳卒中や心筋梗塞が起こるリスクを高める可能性もあることが、数多くの研究から明らかになった。
白米の摂取量と糖尿病のリスクとの間には正の相関関係リスクがあるので、白い炭水化物の摂取量は少なければ少ないほうが良いとされている。
究極の食事を実践してみた
本書に沿って、究極の食事を実践してみた。
上記は玄米、鶏肉(白い肉)、キャベツにわさび菜をのせてオリーブオイルをかけたものだ。
鶏肉の代わりにサバなどもよく食べ、食後はバナナ1本かリンゴ1/4を食べることが多い。
これに加えて「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」にあるように、バラエティの豊かさを追加すると良さそうだ。
具体的には、ごまやワカメ、野菜もほかの種類も追加するとより健康食に近づけるだろう。
「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」は以下の記事で詳しく解説しているので、健康に興味があればぜひご一読いただきたい。
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