どうも、ネイチャーダイブプログラムコーディネーターのだいち(@nature_dive)です。
「大学4年生になって就活も終わったし、夏休み時間できちゃったな。」
そう思っていたときに偶然知ったのが、ネイチャーダイブプログラム。
聞くと、北海道で2週間農作業をしつつ、共同生活をとおして自己を探求していくプログラムだとのこと。
友人から「2週間も共同生活したら、これからも深く付き合える仲間になれるよね!」という言葉がとても響いて、その場で参加することを決めた。
正直なところぼくは農業にあまり関心はなかったが、これからも深く付き合える仲間ができ、かつ自己を探求できるのであれば、ぜひ行ってみたいと思ったのだ。
そして参加して思ったことは、「就活前に参加しておきたかったな」ということ。
このページでは実際に参加してみた感想と、ネイチャーダイブプログラムってなに?について書いていく。
以下に当てはまるなら、つづきを読み進めていってほしい。
- 自分の軸が曖昧だから、それを明確にしたい人
- 自分の軸はあるが、それを確かめたい人
- 多様な価値観に触れ、新たな軸を発見したい人
- 一生付き合える仲間をつくりたい人
- 全国の学生とのつながりをつくりたい人
- 2週間夏の北海道の大自然で過ごしたい人
- 農業の仕事を経験してみたい人
目次
夏休みに行われる北海道農業インターン「ネイチャーダイブプログラム」のコンセプト
ぼくが参加した「ネイチャーダイブプログラム」のコンセプトは、深い自己探求をとおして心と頭をつなげ、自分の軸を見つけることだ。
自然の中での厳しい農作業にチャレンジしていくことから生まれる内省。
多様な仲間と対話することによって得られるフィードバック。
1人では完結しない他者とのかかわり合いの中で、ぶれない自分軸を見つけ出す。
その自分軸は、一般論に流されたり周囲へ安易に同調したりせず、自分の感性に沿った選択ができる力になる。
ネイチャーダイブプログラムはその感性を磨くためのプログラムだ。
ネイチャーダイブプログラムに参加した動機
ぼくと同時にネイチャーダイブプログラムに参加した仲間に「どうして参加したの?」と参加の動機を聞いてみたことがあるのだが、その答えは多種多様だった。
- より深く自己分析をして、より深く自己を理解したい。
- 大学以外のつながりが少ないから、全国から来る人とふれあって世界を広げてみたい。
- 2週間の共同生活をとおして、一生付き合える仲間をつくりたい。
- 農業を実際に体験してみたい。
- 夏の北海道に行ってみたい。
ほんとうにいろんな動機で、多種多様な学生が全国から集まってくるのが、ネイチャーダイブプログラムの特徴だ。
北海道農業インターン「ネイチャーダイブプログラム」のコンテンツ紹介
実際にネイチャーダイブプログラムでは、どのようなことに取り組むのかを紹介していく。
北海道農業インターンとしての一面
1つ目は北海道農業インターンとしての一面、農作業だ。
農作業をとおして、農家さんのために本気で働くことを実践していく。
農家さんももちろん本気で働いているので、そのプロ意識に触れることで、「働く」ということに対して持つ価値感を生々しく実感できる。
自己分析インターンとしての一面
2つ目は自己分析インターンとしての一面だ。
このプログラムでは「有り様宣言シート」を記入する。わたしはどういう自分でありたいのか、それを2週間かけて深掘りしていくのだ。
その有り様をもとに、1日1日どう行動していくのかを宣言する「行動振返りシート」にも毎日記入する。
そして毎晩のミーティングで「自分は目標を達成できたか」「有り様をもととした行動ができたのか」を発表し、仲間からフィードバックをもらう。
なぜ宣言した行動を実行できたのか、できなかったのか。
その行動をしたときの感情は?嬉しかったのか、もやっとしたのか。
2週間のあいだ毎日自己を見つめて、加えていろんな価値観をもつ仲間たちからも素直なフィードバックをもらうことによって、少しずつ確実に自分の軸ができあがっていく。
ゼロから信頼関係を結んでいく「チームビルディング」を実践する場としての一面
3つ目は、チームビルディングを実践する場としての一面。
班行動、共同生活をしていく中で、チームで役割分担をしたり、限られた時間で結果を出したり、限られた資金の中でやり繰りをしたり。そういう1人ではどうしようもできないチャレンジが、次から次へと襲いかかってくる。
チームでPDCAを回すこともひつようだ。
どう考えても1人でできないときは、人に頼る勇気もひつようだ。
相手が疲れているときは役割をカバーしてあげることもひつようだし、相手が動いてくれないときは相手がどういう気持ちなのかを考えることもひつよう。
仲間と同じ方向に向かって、ともにチャレンジしていくことで、単独で行動していては決して得られない「仲間との信頼関係」「他者とのかかわり合いの中で生きていく術」を得ることができる。
ネイチャーダイブプログラム参加者の声
「お金を残すことも、技術を残すこともできる。でも人を残すことがほんとにむずかしい」というのを農家さんから聞きました。実際に話してみてほんとうに深刻な問題なんだな、ということがわかりました。
参加者のみんながどう生きたいか、どう在りたいかと、必死に生き方を考えていた。こんなにも自分について真剣に考えて、いろんな人からまっすぐなフィードバックをもらえた経験は、ほんとうに貴重だった。
「責任の背負いすぎじゃない?」と言われても、自分が「やる」と言ったんだからやり切らないといけないと思っていた。でもキャパオーバーになって全然動けなくなったとき、周りの人が支えてくれた。そのときにやっとできないことを「できない」って言っていいんだ、ということに気付けた。「助けて」と言えるようになった。
共同生活ってすごいなと思った。同じインターンでも、1日ごとに行って帰ってという形式のインターンとはまた違うものを感じた。いっしょにご飯食べたり、いっしょに洗濯したりする中で、そこでしか生まれないコミュニケーションがあって、その環境でしか知れないことがたくさんあったなと思った。
ネイチャーダイブに行く前は、盛り上がって楽しむような修学旅行のイメージだった。でもただ楽しいだけじゃなかった。相手について考えるし、自分について考える時間があった。
対象者
18歳~35歳で農作業ができる健康な人。男女不問。
農作業の経験がなくても問題なくて、実際、過去参加者の90%以上が農業未経験者だ。
これまで累計1,300名以上の若者が参加しており、毎年40戸の農家さんに協力してもらっているプログラムとのこと。
2018年募集日程・開催地
- 第1期:8月23日(木)~9月7日(金)
- 第2期:8月27日(月)~9月12日(水)
- 第3期:9月4日(火)~9月19日(水)
- 第4期:9月8日(木)~9月24日(月)
約2週間ごとのコースから希望時期を選択する形だ。
いずれも開催は「北海道の帯広市」となる。
参加料金
- 宿泊費、滞在費:無料
- 現地への往復交通費:自費
- 北海道観光費用:自費
エアトリという最安値航空券を扱っているサイトで調べてみると、片道で16,190円、往復で35,000円前後。
現地での観光費用は20,000円あれば十分だとのことだが、当時お金がピンチだったぼくは10,000円以内で収めることができた。
参加までの流れ
- 下記のフォームからガイダンス(説明会)に参加
- 事前作文の提出
- 選考・参加の確定
- プログラム参加
各期25名程度の募集をしている。
ガイダンスで説明を聞いた上で、参加するかどうかを検討しても全く問題ないとのこと。
ネイチャーダイブプログラム運営者情報
ネイチャーダイブプログラムの代表者は山内さん。通称山さん(写真左)。
学生1人ひとりに真摯に向き合い、情に厚く、若者の育成に強い情熱をもっている方だ。
以下詳細。
山内 一成(やまうち かずなり)
大学時に、本プログラムの原型である「北海道農業インターンシップ」の立ち上げに携わり、自身も参加して、人生の転機と生涯続く農業者との出会いと得る。
就職活動時に「誰もがイキイキと働ける日本」をつくるために働くことを決意し、以降15年間、首都圏のベンチャー企業や大企業での人事・人材開発・組織開発・ブランディング・CSR担当部長のキャリアを経て、2016年7月より帯広市に「地域おこし企業人」として移住し、本事業の拡充を目指して日々活動中。
「みんなの夢アワード」「ソーシャルビジネスグランプリ」ファイナリスト。
よくある質問
Q.農作業時の服装はどうしたらよいですか?
A.専用の農作業ツナギがあるので、そちらがおすすめです。ご希望の方は事務局にて一括購入してくれるとのこと(1着2,500円~3,000円程度)。
Q.現地での洗濯はどうするのですか?
A.洗濯機が現地にありますので、各自または数人で協力して洗濯・洗濯干しをします。
Q.インターン期間中に使用する金銭はいくらくらいですか?
A. 期間中の現金使用用途は、日用品の購入、休日の食事代、お土産購入代などです。使用する額にもよりますが、毎年2万円程度で十分足りています(筆者は1万円で収めました)。
Q.荷物は全て、直接持っていかなければならないのですか?
A.現地へ荷物を送ることも、現地から送り返すことも可能です。
Q.参加確定後にインターンを辞退することはできますか?
A.様々な方のご支援、ご協力によって成立しているインターンの為、参加確定後の辞退は多くの方にご迷惑をおかけすることになります。従って、やむを得ないと判断される理由を除いては、参加確定後の辞退はできませんので、十分ご注意下さい。
追伸
ネイチャーダイブプログラム、正直大変だった。
少ない時間の中で農作業と向き合い、仲間と向き合い、自分と向き合わなくちゃならない。
さらに2週間も予定を空けるひつようがある。
ただそれでもこのプログラムに行ってよかったと心底思う。
自分を深く探求して自分軸を固めたい。これからも切磋琢磨できる仲間と出会いたい。
そういう強い意思があるなら、ぜひ参加してみてほしい。
2016年9月に参加した直後に書いた、リアルで生々しい感情も溢れ出てしまった記事はこちら。